不眠症を睡眠薬に頼らず鍼と漢方薬で治療する|J-CLINIC 鍼灸漢方科
こんにちは。バンコクJ-CLINIC鍼灸漢方科の中医師 PINGです。今回は不眠治療のお話しです。
不眠症とは?
不眠症の原因はさまざまです。ストレス、環境の変化、不規則な生活習慣、加齢などさまざまな要因が重なって起こります。
こういったお悩みはありますか?
-
寝つきが悪い
-
寝ている途中に目が覚める
-
目が覚めたに再び眠ることができない
-
眠りが浅い
-
一晩中眠れない
また、熟睡できない状態が続くと脳や内臓の機能を低下させるので、不眠症は放置せずに生活スタイルを見直したり、治療をすることをおすすめします。
中国伝統医学が考える不眠症
太陽が出ている間は「陽」が優位になるので積極的に行動します。
太陽が沈み暗くなると「陰」が優位になるので、睡眠に備えて体を休めると言われています。
中国伝統医学では、ストレスや環境の変化、不規則な生活習慣、体の不調、加齢などによって、この陰陽のバランスが崩れると不眠症になると考えます。
中国伝統医学では睡眠薬に頼るのではなく、鍼灸治療や漢方薬で体質を改善し、体の陰陽のバランスを整える治療をします。
不眠症を鍼灸治療を漢方薬で治療
不眠症に悩むAさん(36歳)がJ-CLINICで鍼治療と漢方薬で治療した例を紹介します。
Aさんは不眠と頭痛を訴えて、来院しました。
Aさんの症状
- 入眠まで1時間かかる
- 夜中に何度も目が覚める
- 一度起きるとなかなか寝つけない
- 何度も夢を見る
- 朝すっきりおきれない
- 頭痛
- 疲れやすい
- たくさん食べることができない
- 腹にガスが溜まりやすい
お話を聞きながら舌診と脈診をしました。
診察の結果、舌は淡い赤色で黄色い苔がありました。脈は力のない弱脈。「心脾虚タイプの不眠」と診断。鍼灸治療と漢方薬を処方しました。
鍼治療
初回は鍼灸治療だけをしました。症状が改善しなかったため2回目の治療は、鍼灸治療と漢方薬と併用。その後、寝つきが良くなり、夜何度も起きなくなったAさん。
漢方薬
その後、Aさんは鍼灸治療と漢方薬処方の通院を6回(週1回)しました。
その結果、夜熟睡できるようになり、朝もすっきり起きれるようになりました。
不眠を改善させるための生活アドバイス
不眠の症状をお持ちの方は、下記を試してみてください。
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 昼寝はしない
- 昼寝をする場合は15時まで1時間以内
- 運動習慣を身に着ける
- 寝る前に激しい運動はしない
- 寝室を静かにして暗くする
- 睡眠に適切な温度に設定
- 昼食以降、コーヒーやお茶などの中枢神経系が刺激される飲み物を避ける
これをやってみて、不眠が改善しない場合は治療することをお勧めします。
不眠症の5つのタイプ
中国伝統医学では問診で舌診、脈診、患者様のお話を聞きながら患者様の体質タイプ、不眠の原因を診断します。
不眠は5つのタイプが考えられます。それぞれのタイプの症状を改善するために鍼灸治療や漢方薬を処方します。
(1)肝臓の火が心臓を乱しているタイプ
症状は一晩中眠れない、夢を沢山見る、イライラする、めまい、頭の圧迫感がある、目の充血、耳鳴り、口の渇き、口の中が苦い、便秘、紅舌で黄色い舌苔、脈は弦数脈。
症状を改善させるために、治療で肝気の循環を調整する、熱を逃がすこと、心を落ち着かせる治療をします。
(2)痰熱が心臓を乱しているタイプ
症状は熟睡できない、イライラする、胸が張る、げっぷが良く出る、ひゃっくりが出る、口の中が苦い、頭が重い、めまい、舌がとても赤い、黄色い粘りのある舌苔が粘、脈は滑数脈。
症状を改善させるために、痰を溶かす、体から熱を逃がす、胃腸のバランスを整える、心を落ち着かせる治療をします。
(3)心脾虚タイプ
症状は寝つきが悪い、夢を沢山見る、中途で何回も目覚める、動悸、物忘れ、倦怠感、手足に力が入らない、食べる量が減る、膨満感、下痢、めまい、生気がない顔、淡舌で薄い舌苔、脈は細弱脈。
症状を改善させるために、脾心や血を養い、心を落ち着かせる治療をします。
(4)心腎の働きが調和しないタイプ
症状は熟睡できない、イライラ、寝つきが悪い、動悸、夢を沢山見る、腰痛、体温が高い、寝汗をかく、手のひら・足の裏・胸の真ん中あたりが熱く感じる、めまい、喉が乾燥する、耳鳴り、夢精(男性)、生理不順(女性)、紅舌で薄い舌苔がある舌、脈は細数脈。
症状を改善させるために、陰を養い、体から熱を逃がし、心と腎を調和させて働きを改善する治療をします。
(5)心胆嚢気虚タイプ
熟睡できない、嫌な夢、驚きやすい、怖がり、動悸、呼吸が浅い、汗をかく、倦怠感、疲れやすい、淡舌、脈は弦細脈。
症状を改善させるために気を養い、心を落ち着かせる治療をします。
睡眠薬に頼らず、中国伝統医学の治療で体の陰陽のバランスと自律神経のバランスを整えながら不眠を解消したい場合はJ-CLINICまでご相談ください。
初診の場合は、鍼灸漢方科の日本語通訳がいる日にご受診ください。
よくある質問ですが、当院には鍼灸漢方科に勤務する日本人鍼灸師はおりません。
鍼灸治療や漢方薬を処方する資格をもった中医師(Traditional Chinese medical doctor)の先生が問診と施術を行います。
鍼灸漢方科に日本語通訳がいるスケジュール
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