冷えが原因のPMSと生理痛を鍼灸で治療する|J-CLINIC鍼灸漢方科
こんにちは、バンコクJ-CLINIC 鍼灸漢方科の中医師のFrongです。
前回の生理痛の鍼治療の話につづき、今回は実際の症例を用いてPMSと生理痛の治療法にについて紹介していきたいと思います。
PMSと生理中のイライラと腹痛
Aさん(32歳)の症例です。
Aさんには生理痛の症状の改善が見られるまで合計9回の治療を行いました。その治療について紹介します。
Aさんの症状
1回目治療の時の症状
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PMSでイライラ、生理痛の下腹部痛。腹痛がある時は痛み止め(ポンスタンまたはアルコキシア)を1日2回服用
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3年前に産婦人科で子宮壁が厚いと診断を受けたためホルモン調整剤(ジエノゲスト)も服用していました
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生理期間は約6~7日間で経血が赤くて量が少ない、カタマリもありました
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生理前や生理が始まってから2~3日間は、頭痛や体のほてりがあり、暑がりであるものの手足に冷えを感じる
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睡眠、食欲、お通じには特に問題はなし
体質診断
下記体質タイプと診断しました。
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舌淡,苔白有齿痕
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左:脉弦有力 , 右:脉滑
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诊断:寒凝血瘀(阴盛格阳)
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舌診:淡い色、苔が白い、舌の縁に歯跡が付く
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脈状、左:弦脈で力あり 右:滑脈診断:寒凝血瘀
生活アドバイス
Aさんには初回の治療の際に下記、アドバイスをしました。
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足を温める(足湯、寝る時に靴下を履く)
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食事、お肉や生姜、バジル、胡椒等の温属性の生薬を食事に摂り入れる
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生理中は冷たい飲み物を避ける
治療を重ねて行く毎に冷えとPMSと生理中の症状が改善されていきました。
治療4回目
当院で治療を開始して4回目、 この頃には手足の冷えは改善し、生理痛(下腹部痛)は楽になっていました。
ただ、まだ生理の色が暗褐で、頭痛やほてりは多少あったため、鍼治療を継続しました。
治療後のアドバイスとしては、冷たい水を飲まない、生姜湯などを飲んで、身体を温めるようアドバイスしました。
治療8回目
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舌淡红(暗),苔薄白
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左:脉弦有力 , 右:脉弦有力
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舌診:淡紅色(暗い)、白い苔に覆われる
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脈状、左:弦脈で勢いがある 右:弦脈で勢いがある
8回目の鍼治療は、生理周期が終わった時期に来院。生理痛が軽度で鎮痛剤も飲まなかったそうです。
PSMの情緒不安定、イライラもなくなりました。ただ、生理前後に胸が 張ったり、頭痛はまだ多少ありました。
火照りはあるけど、実際は体が冷えていた
患者様は火照りや、身体が熱くなると症状を訴えていらっしゃいましたが、脈状と舌の様子は「寒証」をしめしており、身体は冷えていて偽陽性という体質であると考えられます。
したがって、陰が強くて陽を外に追い出す「陰盛陽虚」と診断しました。
「陰盛陽虚」とは体内の陰が盛んで、陽気を体の表面に追い払って表証の症状を引き起こします。
体内の陰が強すぎて陽を外に追い出したため、体内が冷えていますが、表面に現れる症状は偽陽性という状態です。
冷えが原因の生理痛の治療
今回の生理痛治療のまとめです。
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鍼灸治療で冷えを改善した
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鍼灸治療で臓腑のバランスを整えて、血液循環を促進することを目指した(冷えのない適温の血液を体の隅々まで行き渡らせる)
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身体が温まると手足の冷えが改善され、心臓から足先までに巡っている血液も暖かくなり、それが子宮に回された
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運動の習慣をつけて頂くことによって血行不良を改善
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体を温める生姜湯や栄養がいい食べ物を摂る等をアドバイス
手足が冷えて、生理痛が辛い方は下記セルフケアを試してみてください。
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下腹部や腰を温める
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足湯をして、靴下を履いて寝る
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十分に睡眠を取る
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定期的に運動する
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果物や野菜を十分に摂るなど、栄養がある食事をとる
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塩分や脂肪分が高い食べ物やカフェインが入っている飲み物、アルコール飲料、甘いものの摂取を軽減する
J-CLINIC鍼灸漢方科では、患者様の体質タイプを診断して、患者様それぞれのタイプにあった生理痛治療とセルフケアを提案します。
初診の場合は、鍼灸漢方科の日本語通訳がいる日にご受診ください。
よくあるご質問ですが、当院には鍼灸漢方科に勤務する日本人鍼灸師はおりません。
鍼灸治療や漢方薬を処方する資格をもった中医師(Traditional Chinese medical doctor)の先生が問診と施術を行います。鍼の打ち方は痛みの少ない日本式をとり入れています。
鍼灸漢方科の治療では、タイ人の中医師の先生が体質タイプの診断、治療効果について東洋医学と中医学の用語を使って説明します。そのため、日本語通訳を通してお話ししていただくことがより理解が深まります。
鍼灸漢方科に日本語通訳がいるスケジュール
お子様連れの方も歓迎です。キッズルームが全院に完備してあります👦👧
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